Google、プロフェッショナル向けフロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表
Googleは、ソフトウェアエンジニアリングやエンタープライズ向けのナレッジワーク、サイバーセキュリティといった複雑なプロフェッショナル業務を対象とした新フロンティアモデル「Gemini 4 Argon」を発表しました。出力長の大幅な拡張と、コーディング・セキュリティ関連ベンチマークでの高スコアが目玉です。
詳細
- 出力上限: 1回の応答につき最大100万出力トークンに対応。これまでの6万4000トークンから大幅に増加し、長大なコード変更やレポート、文書を一度に生成できるようになった
- ベンチマーク結果: 実務的なソフトウェアエンジニアリングタスクを測るDeepSWE v1.1で77.9%を記録。金融・コーディング・法務・税務領域を横断するVals Indexで首位。AutomationBenchでは51.3%で1位。長時間動画理解のLVBenchでは91.7%。脆弱性修正を測るCWE-bench v1では68%で首位タイ
- 社内での活用事例: Googleによれば、すでに社内では数千人の従業員の業務を同モデルが支えており、量子最適化タスクでは「公開済みベースラインを40%上回った」という。データセンター全体で300TiB超のメモリを解放し、C/C++からRustへのコードベース移行では数万行規模から80万行超へと対象を拡大。動画デコーダーの書き換えでは、メモリ安全性を確保しつつ処理速度が2.7倍になった
- 価格: 導入価格として入力100万トークンあたり2ドル、出力100万トークンあたり10ドル。その後、標準価格として入力4ドル・出力20ドルに移行予定。キャッシュされた入力トークンには95%の割引が適用される
- 提供開始: まず「Fairwind Program」を通じて信頼されたサイバー防御チーム向けに提供を開始し、その後開発者・企業・一般消費者へと順次拡大する予定
その後
Gemini 4 Argonの発表は、OpenAIがGPT-6.1 Solとエージェント「dots」を、AnthropicがClaude Sonnet 5.5をそれぞれ投入したのと同じ週に重なり、フロンティアモデルのリリース競争がいかに過密になっているかを浮き彫りにしています。一般公開ではなく審査済みの防御チームから段階的に展開するというサイバーセキュリティ重視の姿勢は、各社がコーディングやエージェント機能の巨大化を競う中で、Googleがセキュリティに配慮した展開そのものを差別化要因として位置づけていることを示しています。