OpenAI、ChatGPTに展開する「GPT-6 Sol」「GPT-6 Luna」の安全性レポートを公開
OpenAIは、世界中の無料・有料のChatGPT個人向けアカウントでGPT-5.6系の「Sol」「Luna」を置き換える新モデル「GPT-6 Sol」「GPT-6 Luna」の展開安全性ドキュメントを公開し、前世代と比較した具体的な改善点と後退点を明らかにしました。
詳細
- 展開範囲: GPT-6 SolとLunaは、世界中のChatGPT無料・有料の個人向けアカウントでGPT-5.6版を置き換える。2026年8月にリリースされたGPT-5.6 Sol/Lunaは、CodexとChatGPT Workでは引き続き使用される
- セキュリティ耐性: プロンプトインジェクション耐性テストでGPT-6 Solは99.99%、GPT-6 Lunaは99.79%を記録。GPT-6 Solはテストした全ての攻撃予算においてGPT-5.6 Solより高い防御成功率を示し、複数ターンにわたる適応型ジェイルブレイクへの耐性も向上した
- ポリシー準拠: Auto-Review(自動審査)の回避率は、GPT-5.6の0.3%からGPT-6の両モデルで0%に低下
- 事実性: 医療・法律・金融分野などリスクの高いプロンプトにおける応答レベルの誤りが大幅に減少し、ユーザーに対する不誠実さや欺瞞的な振る舞いも減少
- 後退した点: 両モデルで自傷行為に関する応答が統計的に有意に増加。グロテスクな内容や性的コンテンツへの対応意欲も高まった(OpenAIは深刻度は「概して低い」としている)。さらに18歳未満の利用者向けの年齢に応じたコンテンツ対応にも後退が見られた
- 能力分類: 両モデルともサイバーセキュリティおよび生物・化学分野で「High(高)」レベルの能力に分類されたが、「Critical(重大)」のしきい値には達していない。AIの自己改善能力については、いずれも「High」には達していない
- 留意点: OpenAIは、この評価はモデル単体のベースラインの振る舞いを測定したものであり、実際の展開時に重ねられる分類器によるブロックや年齢に応じた保護機能といった本番環境の安全システムは含まれていないと注記している
その後
この安全性レポートは、OpenAIがChatGPTの全個人ユーザー向けにGPT-6を展開する動きと並行して公開されました。セキュリティと事実性が向上した一方で自傷行為関連や未成年保護で後退が見られるという複雑な結果は、フロンティアモデルが攻撃への耐性を高める一方で、すべてのリスク領域で一律に安全になっているわけではないという実態を、OpenAIがより体系的に開示しようとしている姿勢を示しています。