Google Antigravity、Gemini Enterpriseで利用可能に VS Code・JetBrains・Xcodeなど向けの拡張機能も公開
Googleは2026年8月20日、Antigravityについて関連する2つの発表を行った。1つは、エージェントファーストの開発プラットフォーム「Google Antigravity」が、対象となるGemini Enterpriseのサブスクリプションに含まれるようになったこと。もう1つは、開発者が普段使っているエディタの中でAntigravityのエージェントを使える「Antigravity Extensions」の公開だ。5月のGoogle I/OでGemini Enterprise Agent Platformへの搭載が予告されていたもので、今回、企業の開発者が別途ライセンスを買わずに使えるようになった。
詳細
- Gemini Enterpriseでの提供:対象となるGemini EnterpriseのStandardとPlusライセンスに、発表当日から含まれる。追加ライセンスの購入も、Antigravity単体のアカウントも必要ない
- サインイン:開発者は社内で使っているID(エンタープライズID)でそのままサインインできる。Workforce Identity Federation(WIF)とApplication Default Credentials(ADC)にすべての利用形態が対応しており、APIキーを手作業で設定する必要はない
- 利用形態:IDE拡張機能、CLI、Antigravity 2.0のデスクトップアプリ
- 管理者向けの機能:
- ワークスペースのサンドボックス化と、ブラウザ操作やMCPサーバーの権限制限
- Google Cloud Billing上で、プロジェクト・チーム・個人ごとに月間予算の上限を設定できる。トークンは共有プールで管理され、使われなかった割り当てが無駄にならない
- 上限付きの超過利用をオプションで許可でき、実行中のワークフローが途中で止まらないようにできる
- プロンプト、エージェントによるツール実行、生成物をまとめて記録する監査ログを、トグル1つで有効にできる
- データの扱い:エージェントの動作はGoogle Cloud利用規約のもと、企業の管理範囲の中で完結する。Googleは顧客のコードを基盤モデルの学習に使うことはないと明言しており、セッションは組織のIAMポリシーとVPC Service Controlsに従う
- IDE拡張機能:
- VS Code:VS Code Marketplaceで配布
- Visual Studio(Visual Studio 2026を含む):Visual Studio Marketplaceで配布
- JetBrains:バージョン2026.2.1以降のIntelliJ系IDE(IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStorm、GoLand、CLion、Riderなど)
- Zed:ワンクリックでインストールできる
- Xcode:Xcode 27 beta 6以降の「Intelligence」設定パネルから導入する。macOS、iOS、iPadOS向けの開発に対応
- 拡張機能の利用条件:個人の開発者は、無料プランを含むどのAntigravityプランでもGoogleアカウントでサインインして使える。企業ユーザーはGemini EnterpriseまたはGoogle Cloudプロジェクトの認証情報でサインインする。JetBrainsとZedの企業向けサポートはまだプレビュー段階
- そのほかの更新:Googleによると、Antigravity 2.0にはI/Oでのリリース以降、マルチルートワークスペースと権限範囲の指定機能が加わっている
- 導入企業の声:AirAsiaは、本番環境向けQAコードの50%以上をAntigravityで書いているという。Accenture、CGI、Cognizant India、Deloitteも支持するコメントを寄せている
- 非公開の情報:提供地域と、Gemini Enterpriseの料金が変わるかどうかは明らかにされていない
その後
すでに契約しているGemini Enterpriseのライセンスに含めたことで、CursorやClaude Codeのようなツールを企業が導入する際に壁となる調達手続きが要らなくなった。Googleとしては、多くの企業がすでに費用を払っているライセンスの一部として、エージェント型コーディングを提供できることになる。IDE拡張機能の意味も大きい。Antigravityはエージェントファーストの単体アプリとして始まり、その後CLIが加わった。今回VS Code、JetBrains、Xcodeに入り込んだことで、開発者は使い慣れたエディタを変えずにそのエージェントを使えるようになった。翌日には、別のマシンで動いているAntigravityのセッションをブラウザから操作できる「Remote Control」も発表されている。